2009年07月23日

シネマ歌舞伎 牡丹灯籠、イメルダ

怪談牡丹灯籠『シネマ歌舞伎 怪談牡丹灯籠』原作:三遊亭円朝、脚本:大西信行、演出:戌井市郎、出演:片岡仁左衛門、坂東玉三郎、2007年10月、歌舞伎座公演

「幽霊より怖い人間の業」とあるように、発端は幽霊話なんやけど、欲に目がくらんだ二組の男女がたどる末路を描いた、恐ろしくも哀しいお話。
仁左衛門の伴蔵と玉三郎のお峰夫婦のやりとりが絶品!! 長屋の貧乏人夫婦の仲の良いやりとりも、繁盛店の旦那女将となったのに、お茶屋通いが過ぎる伴蔵を責めるお峰の夫婦げんかも、テンポ・間ともに絶妙で、ゲラゲラ笑える。そんな夫婦がラストの悲劇へと落ちていくのがまた哀しくて。あぁ、これははまる。歌舞伎を観たことがない人でも、これは絶対面白く観られると思う。

愛之助の新三郎と中村七之助のお露の2人の儚さもよく、特に最後のお露が新三郎の魂を奪いさるシーンの美しさは焼き付いた。
板東三津五郎は三遊亭円朝、冒頭に出てくる船頭、後半の馬子の久蔵の3役。お峰にのせられて伴蔵の御茶屋での所行を白状させられる下りがまた面白い。

映像だとアップで役者の表情がよく見えるというメリットがある。それにこの時期のこの配役での舞台がいつでも観られる美しい映像と音で記録されていることは、本当にありがたい。でも、やっぱり生の舞台を客席で空気をダイレクトに感じながら観たかったとも思ってしまう。

10月10日(土)〜11月13日(金)まで、シネマ歌舞伎全作品を東劇で特集上映するそうです。見逃した作品を観られるチャンス! 通いそうな気がする・・・

『イメルダ』監督:ラモーナ・ディアス、2004年、フィリピン・アメリカ、試写

フィリピン、マルコス大統領夫人イメルダの実像に迫ったドキュメンタリー。
監督はアメリカ在住のフィリピン人女性。イメルダを一方的に非難するのではなく、多面的にとらえていて非常に面白い。
人間80歳まで生きたって、どっかに迷いがありそうなものだが、この女性は自分は絶対に悪いことなどしていない、死んだら天国に召されると言い切る。どうしたらそこまで自己肯定できる人間ができあがるのかと、あれこれ考えながらじっと映像の中の彼女の眼を観ていた。

posted by amui at 23:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 日本電影 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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